今年の春から、健康保険制度が一部改正されていることをご存じでしょうか?
今回の改正により、今後のガン治療法が大きく変わっていくかもしれません。
先週に続き、今週もガンに関連するお話をご紹介いたします。
患者申出療養制度って?
平成27年4月28日、「患者申出療養制度」について、
厚生労働省で検討されていた関連法案が衆議院本会議で可決成立、
5月27日の参議院本会議にて可決成立いたしました。
では、そもそも「患者申出療養制度」って何なんでしょうか?
患者申出療養制度とは、患者さんが希望すれば、国内未承認の薬剤を使った医療を
混合診療として認めるという制度(保険外療養制度)です。
混合診療とは、公的保険が適用される保険診療と患者が自己負担で受ける保険適用外の
自由診療を組み合わせたものです。現在、わが国ではこの混合診療を原則として禁止していますが
先進医療のみ例外的に認められています。
今回、患者申出療養制度が出来たことにより、混合診療が認められ、
今まで日本国内では受けられなかった治療法を受けることが可能となります。
今回の制度改正により、私たちに与える影響はどうなるのでしょうか?
■メリット
今まで、欧米では使用されている国内未承認の薬剤の使用が可能となるため、
患者さまの希望に応じた治療が可能となり、医療の質が向上致します。
■デメリット
混合診療が認められるとはいえ、自由診療部分については全額自己負担となるため
患者さまの医療負担の増大します。
<例>
国内未承認のガン治療薬剤
イピリムマブ(欧米で承認=悪性黒色腫等の治療に使用)→ 1か月あたりの薬剤費 約336万円
ビンクリスチン(米国で承認=悪性リンパ腫等の治療に使用)→ 1か月あたり薬剤費 約480万円
お薬代だけで1か月300万~500万!
ちょっと信じられない金額ですよね。
人それぞれの受け取り方があるかとは思いますが
もし、担当医から、これらの治療が有効と言われたらいかがでしょうか?
「そんなに医療費がかかるなら、もう治療は要らない!」っと感じられる方も
おられるかもしれませんが、
生死にかかわる問題ですので、出来れば経済的なことは気にせず
「なんとか良い治療を受けて元気になりたい!」
と考えられるのではないでしょうか?
あなたのガン保険は大丈夫ですか?
一般的に皆さんが加入されているガン保険。。。
ガンになったら、ガン診断給付金が100万円~150万円というのが
圧倒的に多いかと思いますが、上記のような高額な薬剤治療を受けようとすると
到底、ガン保険では賄えないことになります。
少し、極端な事例を申し上げたかもしれませんが
今春から国会で可決された「患者申出療養制度」により
今後は、「今のガン保険では足りない!」
なんてことも起こりえます。
最近は、保険外診療にも備えられる民間の生命保険が注目されています。
あなたの生命保険は保険外診療にも備えられていますか?
「少し不安。。。」と感じられましたら
お気軽に、みらいふまでご相談くださいませ。